福間駅の4番線が撤去されています。
観察日:2008/10/25 2008/10/26更新
前回の2007年3月に更新したページで、鹿児島本線の福間駅で駅本屋建て替え工事が行われる予定だとお伝えしていましたが、その後福間駅では駅舎や線路配線の工事は長く行われていませんでした。そして北九州−福岡間の貨物列車26両対応化工事が行われると言う報道があり、26両対応の待避設備は福間駅に設置することが発表されました。JR貨物の関係の工事も同時に行うことになり、計画を変更したはずで、その影響で工事が遅れていたのでしょう。
今年に入ってから、配線変更工事が行われていました。Wikipediaの福間駅のページによると、2008年9月28日から4番線が閉鎖・レール撤去ということでした。また1番線ホーム海側に立体駐車場が建設中で、こちら側に線路を敷くことのできるスペースはありません。鉄路のひとりごと (ブログ版)の鹿児島本線(北九州・福岡間)鉄道貨物輸送力増強事業に着手−−−JR貨物他によると、26両対応になる待避線は1線ということです。
元々福間駅は3面5線なので上下同時に待避が可能ですが、待避線と主本線が同一ホームにならないので緩急接続はできません。しかしダイヤ上は緩急接続できた方がいいため、駅本屋立替に合わせて緩急接続が可能な配線にするでしょう。
配線図
現在の配線です。
工事後の配線の予想を2通りです。
この予想のとおりになるとしたら、まず剥がした4番線(下り待避線)のバラスとの下の路盤の改良とホームの残り半分の工事、それから下り主本線が新たに敷設される部分の路盤の工事を行い、4番線を下り主本線にするでしょう。次に3番線に面するホームの部分を壊して仮設ホームにして下に2番線(上り待避線)を敷設するでしょう。このときのホームの跨線橋が干渉するので、それまでに新しい跨線橋を作ることになるでしょう。最後に3番線を貨物用中線にするでしょう。
この場合は上下旅客列車が緩急接続・待避している間に貨物列車が1列車待避することができますが、4・5番線のホームが狭いままとなります。
この予想のとおりになる場合は、まず下り主本線が移動・変更される部分の路盤の工事を行い、まず下り主本線の移転+そこから現下り本線に分岐するポイントの挿入を行って現2番線に下り列車が進入できるようにします。その後1番目の予想と同じように新2番線を設置します。
この場合は下りホームの幅が広くなりますが、貨物列車が待避しているときに上り旅客が緩急接続・待避できなくなります。
現在の様子
駅本屋の小倉側で建設中の立体駐車場です。JR九州グループの九鉄工業が建設しています。
立体駐車場はホームのすぐそばにあるため、海側に線路を敷設することのできるスペースはありません。。
跨線橋から博多方を撮影。中央の線路が撤去されたところが4番線で、右が3番線。
跨線橋から反対側を撮影。5番線のホームがかなり狭くなっているのがわかる。5番線部分だけが嵩上げされている。
第2ホームから第3ホーム博多方の端を撮影。
第3ホームはこのように狭い状態。
第3ホームから小倉方を撮影。右の線路が5番線で、元々はまっすぐ進んでから、右からポイントに合流して左隣の4番線と一緒になってから下り本線に入っていたが、手前で曲がって4番線の線路に入ってから、ポイントの左側から入って、それから本線に合流している。
撤去された4番線は、バラスとが撤去されて路盤が見えている。また右の5番線はホーム部分も含めて新しい枕木とバラストに交換されている。
バラスとの撤去はこのあたりまで進んでいる。
第2ホームは屋根が一部撤去されている。この部分に新しい階段やエレベーターやエスカレーターができるのだろう。山側の骨組みにケーブルを載せていて、海側は完全に撤去している。
博多方には川があり橋梁があるため、この部分は本線を改良することはないと考えられる。なお、1番線はだいぶ前に海側に数センチ移動しているため、上り待避線(中線)への分岐が番数の大きいものに変更されると考えられる。
第2ホームの、撤去した屋根の骨組みが置いてある部分を囲う柵にあった駅名表。
小倉方の陸橋部分。写真右の山側に1線通せる幅がある。
上の写真のさらに先に進むと、写真右の山側の部分の雑草が刈り取られていた。これは場内信号機付近。
場内信号機の先は、重機がいた。付近住民(?)が畑にしていた部分が埋められたり柵で仕切られたりしているようなので、この部分も土を盛り路盤を作って線路を敷くのでしょう。26両の貨物は長いですので、配線変更はこのあたりまでの広い範囲になるのでしょう。ただそうなると、陸橋から先のこのような勾配のある部分にまで待避線がかかることにはなります。
配線変更とダイヤ
1年以上前の前回の工事見たままのところにも掲載していましたが、もういちど掲載しておきます。
現在博多―赤間間は普通列車が毎時4本となる時間があり、下りに関しては約15分おきに走っていますが、上りに関しては、約20分おきのところに1本増発した形のままです。福間で上りの緩急接続ができるようになれば、上りも約15分おきになるでしょう。現在と工事後の予想の簡単なダイヤを書いています。
現在の上りの普通・快速
配線改良後の上りの普通・快速 普通列車の運行間隔を等間隔に近づけることができる。